コロナ禍の医療従事者向けのワクチン接種予約を前に、東京都は「世界有数の大都市で何十万人もの人が、ワクチン予約をスムーズかつ確実に行えるようにするにはどうすればよいか︖」という課題に直面していました。
コロナ禍で必要になった医療従事者向けのワクチン接種予約。世界有数の大都市である東京都は、「何十万人もの人がワクチン予約をスムーズかつ確実に行えるようにするにはどうすればよいか」という課題に直面していました。
4月末に医療従事者のワクチン接種予約サイトがオープンすると、開設初日に約30万ものアクセスがあり、長時間にわたりサイトにアクセスしづらい状態が続きました。
そのためワクチン接種予約サイトをオンラインに保ち、需要が高いときにも公平なユーザーエクスペリエンスを維持することができるソリューションが必要でした。
東京都はこの状況を打破するため、予約サイトを一時的に停止し、改修期間を設けました。この短い期間で、トラフィックの流入を管理し、システムの過負荷を回避するための解決策を見つけることが喫緊の課題でした。
そこでたどり着いたのがQueue-itの仮想待合室です。以前、大規模なイベントのチケット販売で同社の待合室が大量のトラフィックを難なくさばいているのを見たことがある担当者は、需要の高いワクチン接種予約には最適なソリューションだと確信しました。さらに、Queue-itのソリューションは、すでに出来上がっていたシステムに簡単に実装できるため、委託業者はこの待合室を予約サイトに導入することを決定しました。
「実装作業は主に委託先業者とQueue-itとのコミュニケーションが中心でしたが、対応がとても速く日本とデンマークの時差を感じさせないレスポンスだったと聞きました。」
東京都 デジタルサービス局 戦略部 デジタルシフト推進担当課長 天神 正伸氏 (前職)
ワクチン接種予約サイトへの待合室実装は2、3日という短期間で行われました。そしてその効果は一目瞭然で、たとえ一度に30万人からアクセスがあったとしてもトラフィックの急増を管理できるようになり、スムーズなワクチン接種予約を実現することに成功しました。
担当チームは、リアルタイムのトラフィックのモニタリングと管理機能、待っている人に対するメッセージ機能を重宝したと言います。特にメッセージ機能は、途中で満席になった場合などに適切な情報発信ができるため、人々が無駄に待つのを防ぐのに役立ちました。
このようにして、東京都は都の医療従事者に、スムーズかつ透明性の高いオンライン体験を提供することができました。
「手厚い支援のおかげで実装期間は非常に短く、予約サイト再開後もアクセス集中に関するトラブルは皆無でした。いまでは、Queue-itなしでは予約サイトの再開は考えられないほどです。」